オーガニック健康カウンセラーの大鳥あみです。
本記事では、食品添加物を食べることにどういうメリット・デメリットがあるのかを解説します。
ところで、健康に気をつけ始めると、「添加物はよくない」とか「添加物は体に悪い」などと耳にすると思います。しかし「添加物の何がいけないのか?」「添加物の何がからだに悪いのか?」と気になっているのではないでしょうか?
事実として、添加物を摂取すると、病気のリスクが高まる場合があることは各研究機関が発表しています。しっかりとした添加物の知識が無いと、知らず知らずの内に、病気になるリスクを高めていたという可能性もあるでしょう。
本記事では、食品添加物を摂ることは本当に体に悪いのか、食品添加物のメリット・デメリットをお伝えします。
本記事を書いている私(大鳥あみ)は、自身の病気(膠原病)を食事で完治させ、300人以上に食事指導、体質改善を行ってきた実績をもとに解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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食品添加物とは?
食品添加物は体にどんな影響があるのかを知る前に、まずは食品添加物が一体どういうものであるかを知りたいですよね。
食品添加物とは、日本の食品衛生法第4条の定義によると
添加物とは、食品の製造の過程において又は食品の加工若しくは保存の目的で、食品に添加、混和、浸潤その他の方法によって使用する物をいう。
と記されています。
つまり、食べ物に何らかの目的を持って「添加」した物質のことですね。
食品添加物の歴史はとても古く、冷蔵庫などの食べ物を保管する技術がなかった時代に、肉や魚を塩をまぶして天日干しや燻製にして、できるだけ長く食べ物を保管できるようにと工夫をしました。そのような工夫から生まれたものが食品添加物です。
保存性の向上や、色、味、香りなどを高めるための食品の加工は、紀元前3000年頃(日本は縄文時代頃)にはすでに行われてきたと考えられています。
食品添加物の種類と摂取許容量
日本で許可されている食品添加物は一体どのくらいの種類と数が存在するのでしょうか?
ここからは、下記の内容をご説明します。
- 日本で許可されている食品添加物とその種類
- 食品添加物の許可はどこが出しているのか
- 食品添加物の1日摂取許容量
それぞれ順番に見ていきましょう。
日本で許可されている食品添加物とその種類
さて、それでは食品添加物には一体どれくらいの種類が存在し、どこの機関が使用して良いか悪いかを決めているのでしょうか?
結論として、日本の食品添加物は厚生労働省が許可しており、現在1,500種以上の食品添加物が許可されています。1,500種類の中でも、添加物は下記の4種類に分類されます。
- 指定添加物
- 既存添加物
- 天然香料
- 一般飲食物添加物
それぞれまとめると、下記の表のような特徴によって分類されています。
【指定添加物】 (人工) | 食品衛生法第12条に基づき、厚生労働大臣が使用してよいと定めた食品添加物1000円 |
【既存添加物】 (天然) | 化学合成品以外の添加物のうち、我が国において広く使用されており、長い食経験があるものは、例外的に指定を受けることなく使用・販売等が認められており、既存添加物名簿に収載されてる。 |
【天然香料】 (天然) | 動植物から得られる天然の物質で、食品に香りを付ける目的で使用されるもの |
【一般飲食物添加物】 (天然) | 一般に飲食に供されているもので添加物として使用されるもの |
わかりやすく言うと、人工的に作られた添加物か、天然由来の添加物かの違いです。
食品添加物の1日摂取許容量は決まっている
では、食品添加物は、一体どれくらいの量なら食べていいのかと疑問に思いますよね。
食品添加物の摂取許容量は、一般的に1年間の動物実験を行った結果から、摂取許容量ADI(Acceptable Daily Intake)が定められています。
ADIは、食品安全委員会によって調査され、決定されています。前提として、実験の概要は下記のとおりです。
- 「この程度なら摂取しても問題ない!」という量 (無毒性量) を決定
- 無毒性量を基に一生にわたって人が毎日食べ続けても大丈夫な量 (ADI) を決定。(無毒性量の100分の1)
- 過剰に摂取しても健康被害が生じない、食品に入れて良い量 (使用基準) を決定
具体的に、ソルビン酸を例にして見てみましょう。
※ソルビン酸とは、保存料の一種で食品のカビや雑菌の繁殖を防ぐ食品添加物のことです。
体重1kg あたりで2,500mg分のソルビン酸を毎日摂取した動物では問題なかった
人間に換算すると体重60kgの人が毎日1.5gのソルビン酸を食べても大丈夫そうだ
ソルビン酸はよく「ジャム」に使われている添加物ですが、さすがにジャムを毎日1.5kg食べる人はいないだろう
そのためジャム1kgあたりで1gまでのソルビン酸の使用を認めても、毎日1.5gのソルビン酸を食べ続けることにはならないはず。
ジャム1kgあたりで1gのソルビン酸を使用基準とすれば、一日摂取許容量を超えないので安心
といった具合にADIは算出され、すべての添加物で決められています。
私たちに害が無いように、きちんと取りすぎない量を決めてくれています。
食品添加物のメリット
最初に食品添加物の歴史でも取り上げたように、食品添加物は私達の暮らしを豊かにするために生まれてきました。
では、現在、食品添加物を使用するメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
- 食品の安全性を保つことができる
- 発色や香りを良くする
- 栄養価を高める
- 食感や形を良くする
- 販売価格を安くできる
それぞれのメリットを順番に解説します。
メリット① 食品の安全性を保ち、保存期間が長くなる
食品が腐るのを防いだり、酸化してしまうのを防ぐ効果があり、食品の安全性を保つ効果があります。
食品はどうしても時間の経過と共に腐っていきますが、保存期間を伸ばすと廃棄ロスを減らすことや美味しい状態を維持することが可能です。
食品の扱いを楽にしたり、より美味しくお客様に届けるために使用されます。
メリット② 発色や香りを良くする
食品添加物を加えることで、食品の色が鮮やかになり、香りも良くする事ができます。
もともと食品の色や香りというのは食欲の増進や食事の満足度を上げる効果がありますが、時間の経過とともに、食品の色や香りはどうしても変化してしまいます。
食品添加物を加えることで、いつまでもきれいな色、香りで私達の食事の満足度を上げてくれるのです。
メリット③ 栄養価を高める
栄養強化剤により、ビタミンやミネラル、アミノ酸などの食品内の栄養価を添加物によって高めるはたらきがあります。
エナジードリンクなどがその典型的な例ですね。
メリット④ 食感や形を良くする
中華麺のもちもち感やプリンのプルルン感など、食品添加物を加えることで、食品独特の触感や形成をすることが可能になり、私達の食の楽しみを広げてくれます。
実際に食品添加物を使用しないと製品として成り立たない食品は数多くあります。
メリット⑤ 販売価格を安くできる
食品を作る際に原材料を自然由来のもの、天然由来のものだけで作ると、原材料が高くなり、商品の価格は高くなる傾向があります。
食品添加物は天然由来のものに比べて原価が安いものが多く、砂糖の代わりに人工甘味料を使用するなどで、原価を安く商品をつくることが可能になり、結果、安価に商品を販売することが可能になります。
よく使われる添加物の具体的なメリットを表にまとめました。
保存料 | 食品の保存性を高めて、食中毒などを予防する |
着色料 | 食品に色を付け、色味を良くする |
酸化防止剤 | 食品内の油脂などの酸化を防ぐ |
香料 | 食品に香りをつけ、美味しさを増加させる |
膨張剤 | ケーキなどのお菓子に使われ、ふっくらとした形にする |
調味料 | 食品に旨味を添加し、味を整える |
私達が、フードロスを減らしつつ食品の見た目や味わいを幅広く楽しめるのは食品添加物のおかげですね!
食品添加物のデメリット
食品添加物のメリットを見ると、食品添加物を使用することは私達にとって、とても良いことに思えてきますよね。とはいえ、食品添加物には2つのデメリットがあると考えられます。
- 栄養を過剰摂取しすぎてしまう可能性
- 健康を害してしまう可能性
それぞれのデメリットを順番に見ていきましょう。
デメリット① 栄養を過剰摂取しすぎてしまう可能性がある
食品添加物は栄養として添加できるので、栄養素を添加された食品を食べることで、私達の体が必要としている以上の栄養素を取りすぎてしまう可能性があります。
例えば、エナジードリンクに含まれるカフェインを例にあげてみましょう。
エナジードリンクには、飲むと体に覚醒作用を引き起こさせるためにカフェインが添加されています。
食品安全委員会は体に悪影響を及ぼさない1日あたりのカフェイン摂取量の目安を 下記の表から「3mg/kg体重」と発表しています。
言い換えると、体重50kgの人であれば150mgを超えると過剰摂取で体に影響を及ぼし始めます。
エナジードリンク「モンスター」には、26mgのカフェインが含まれています。
モンスターは1缶355mlであり、100mlあたり26mgのカフェインが入っているので、1缶飲むと127.8mgのカフェインを摂取したことになりますね。
2缶だと255.6mgとなり、150mgを大きく超えて、体に影響を及ぼす量に相当します。
エナジードリンクたった2本でカフェインの許容範囲を超えてしまうなんてビックリですね。
結論、食品添加物は栄養を摂取できるものの、人間が必要とする以上の栄養素を摂取してしまう危険性があることを理解しておきましょう。
デメリット② 健康を害してしまう可能性がある!
日本では許可されている食品添加物でも、海外では食べることで特定の疾患や、健康を害する研究結果がでており、使用が禁止、もしくは使用禁止を推奨している食品添加物が多々あります。
例えば
- 着色料のタール色素
- 発色剤の亜硝酸ナトリウム
を例に見てみましょう。
赤色◯号、青色◯号などの着色料であるタール色素
タール色素は日本ではゼリーや清涼飲料水を赤い色に染めるのに使われています。
しかし、EUの大手メーカーではタール系色素6種類を自社製品から除去、イギリスでも食品基準庁が子どもの注意欠陥・多動性障害との関連が疑われるためメーカーに自主規制を勧告しされているのです。
タール色素の危険性については、下記のYouTubeでも解説しています。本記事と併せてご覧ください。
【Youtube】食品添加物エキスパートが避ける、食品添加物ワースト3↓
発色剤の亜硝酸ナトリウム
殆どのお肉の加工食品に発色剤として使われている亜硝酸ナトリウムは、お肉の色をきれいに見せてくれる性質があります。
しかし、この亜硝酸ナトリウムには発がん性があり、世界保健機構(WHO)は2015年に
「ハムやソーセージなどの加工肉を毎日食べた場合、50gごとに大腸がんを患う確率が18%上昇する」
(IARC Monographs evaluate consumption of red meat and processed meat)
と発表しています。
このように、食品添加物を摂ることによるリスクが公表されているにも関わらず、それを摂取することはリスクと考えられるのではないでしょうか。
デメリット③ 複合摂取の身体への影響は未知数
更に、先程も述べたように、摂取許容量ADIは各食品添加物ごとに決められていますが、一つの食品に添加されている食品添加物は1種類とは限りません。
何種類もの食品添加物を同時に長期間食べ続けた場合、リスクは無いのでしょうか?
先に記述した、1日に食べても安全とされている食品添加物の摂取許容量(ADI)が決められているから、食品に入っている添加物の量であれば食べても問題ない、と思うかもしれません。
しかし、摂取許容量を決める動物実験では、1年間の動物の体内で「1種類」の食品添加物の影響しか計測していません。
ですので、「1年目以降、長期的に接種したらどうなるのか?」また、「複数の種類を組み合わせて取り続けるとどうなるか?」は、実験されていないので誰にもわからないのです。
ベーコン(下記添付画像)を例に見てみると、このベーコンには10種類の食品添加物が使用されています。
余談ですが、上記で記載した発がん性のある亜硝酸ナトリウムも使用されていますね。
ベーコンやハム、ソーセージなどのお肉の加工食品は手頃で、食卓にも並びやすいものの一つですが、子供の頃から、老人になるまで、何十年も10種類以上の添加物を取り続けたら一体どうなるのか?
おそらく1つに入っている量は少なくても、人生で累計したら相当な量になりそうですよね?
そしてその中の一つにはWHOが多く食べると発がん性のリスクが高まると指摘しているものも含まれています。
結論として、複数種類を長期間にわたって食べ続けた際のリスクが不明という事実は、食品添加物を食べることのデメリットと言えるのではないでしょうか。
食品添加物は生活を豊かにするけれど、上記3つのデメリットからも、避けられるのであれば、避けたいですね。
無添加表記だから安心とは限らない
ここまで、食品添加物のメリットを見ると、長期保存ができたり、フードロスを減らせるという点で、私達の生活に食品添加物は不可欠であると思います。
また、日本は島国で災害大国なため、大きな災害が起こった際には、カップラーメンのような保存食がないと生き延びることができないのも事実です。
しかし、私達の健康リスクを考えると食品添加物のデメリットを考えると、できる限り食品添加物のとりすぎには気をつけたいですね。
ですが、日本では2020年4月に消費者庁は食品表示法の食品表示基準の中にある「人工」「合成」という文言を削除する方針を決めました。
具体的には、人工甘味料、合成甘味料、合成保存料、合成着色料です。
そのため、消費者は本当に無添加であるかどうかの見極めが難しくなってしまいました。
ですので、自身でしっかりとした食品添加物に関する知識を持って生活していくことが大切です。
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食品添加物メリット・デメリットのまとめ
本記事では食品添加物を食べることにどういうメリット・デメリットがあるのかを解説してきました。
私自身は病気を治す際に徹底的に食品添加物を取らないようにしました。
普通に生活をしていると、食品添加物を取らずに生活をするのはとても難しい環境のため、少しでもリスク軽減のために添加物を取らないようにしようとすると、しっかりとした添加物や食べ物に関する知識が必要になってきます。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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